「国民病」と呼ばれるほど多くの日本人が悩んでいるといわれる「花粉症」。
毎年のこととなると気分も下がってしまいますよね。
また、これまで症状がなかった方も急に症状が出る場合もあるというので、油断は大敵です。
今回は、健康や美容の業界で様々な効果が期待されているCBDが、花粉症に対して効果があるのか、また、CBDやCBDオイルにアレルギーの心配はないのか、花粉症の人がCBDを摂取しても問題ないのか解説していきたいと思います。
目次
CBDとは?
CBDとは、ヘンプに含まれる「カンナビノイド」と呼ばれる有効成分のひとつで、その摂取により250種類以上の疾患や健康、美容に効果があるとして世界中から注目を集めています。
主な効果としては、
・抗菌作用
・抗炎症作用
・鎮痛作用
・鎮静作用
・免疫の調整
・睡眠の質の向上
などが挙げられます。
CBDがエンド・カンナビノイド・システムを整える
CBDが様々な効果を心身にもたらすのには、この「エンド・カンナビノイド・システム(ECS)」に関係があります。
CBDは体内でカンナビノイドとして働き、この弱まったECSの働きを整える作用があります。
こうしてECSが正常化することで心身の働きが整い、体調やメンタルの不調が改善すると考えられています。
花粉症の症状と原因
もともと花粉症ではなかった人が、「今年から花粉症になってしまった」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
花粉症を発症するメカニズムには、私たち人間の免疫機能が関係しています。
花粉症の症状
花粉症の症状は人それぞれですが、
・鼻水、鼻づまり
・くしゃみ
・咳
・目のかゆみ
・だるさ、熱っぽさ
などの症状が出ます。
花粉症の患者数は年々増加しており、悩んでいる方が多くいるのが現状です。
花粉症(アレルギー性鼻炎)の症状はなぜ出る?免疫の過剰反応が原因
花粉症は医学用語では「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれるアレルギーの一種です。
アレルギーを引き起こす原因の植物は、人によって様々です。原因となる花粉が飛散している時期に症状がひどく出る場合が多いため、季節性のアレルギー性鼻炎といわれています。
体内に花粉が入ってきたときに、花粉が「異物」として認識されると、「IgE抗体」と呼ばれる抗体がつくられます。
抗体はマスト細胞という細胞にくっつき、再び花粉が入ってきたとき、このマスト細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出されます。これらの物質が鼻や目の神経や血管を刺激し、様々なつらい症状として現れます。
スギやヒノキ、ブタクサなどの植物の花粉が目や鼻などの粘膜に触れることで、この免疫システムのはたらきが過剰になってしまい、かゆみやくしゃみ、鼻水などの花粉症の症状を引き起こしてしまいます。
花粉症との付き合い方は?花粉症の治療法
花粉症の治療としては、抗ヒスタミン剤などアレルギーの治療薬を飲みながら、つらい時期を上手く乗り越えるという方が多いのではないでしょうか。
抗ヒスタミン剤は眠気を伴うことが多いため、服用するタイミングは就寝前を基本とし、車の運転はしないなど注意が必要です。花粉シーズンに入る前から早めに服用を始めると、症状がひどくなりにくいといわれています。
現在、花粉症の対症療法となる医薬品は、ドラッグストアでも様々な種類が販売されています。飲み薬や点鼻薬、目薬など形状も様々なので、組み合わせて活用することも可能です。
また、外出時はマスクや眼鏡を着用する、室内のドアや窓をしっかりと閉める、外から帰った時や洗濯物を取り込む時はしっかりと花粉を払い落とすなどの方法は、簡単にできる対策として有効です。
最近では、体質を改善し花粉症を根本から治療する方法も行われています。この方法は、原因である花粉の抽出液で作った医薬品を、皮下注射や舌下投与で少しずつ投与していき、アレルギー反応を徐々に弱めていきます。
この根本治療は、少量ですが原因となる花粉を投与するため、ごく稀にアナフィラキシーショックという重い副作用が起こることがあります。また、慎重に投与を行い徐々に慣らしていくため、完了まで2〜3年程かかります。
花粉症が根本的に改善するのはとても魅力的ですが、対症療法に比べると治療法として取り入れるにはハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
CBDは花粉症に効果的!?
CBDが花粉症に効くといわれているのには、先ほどお伝えした
「エンド・カンナビノイド・システム(ECS)」と関係があります。
さて、CBDやCBDオイルは花粉症に効果的なのでしょうか。
残念ながら、これまでにCBDやCBDオイルが花粉症に効果的であるという研究結果は発表されていません。しかし、CBDには抗炎症作用があることが広く知られており、アレルギー反応による炎症にも有効な可能性があります。
また、花粉により皮膚のかゆみが出るという方もいますが、2018年に発表された実験では、CBDにより接触性皮膚炎(アレルギー性皮膚炎)の抗炎症効果が確認されました。
細胞実験や動物実験においては、CBDの抗炎症効果を示す結果が複数発表されています。しかし、人での臨床試験結果は発表されておらず、エビデンスが不十分です。今後、さらなる研究が行われ検証が進むことが望まれます。
加えて、花粉症やアレルギーに対する効果とは別の視点になりますが、CBDやCBDオイルにはリラックス効果やストレスの緩和効果があることも広く知られています。
花粉症のつらい症状により、なかなか眠れなかったり、強いストレスや疲れを感じたりする方も多いかと思います。これらを軽減する手助けとして、CBDやCBDオイルを活用してみてはいかがでしょうか。
CBDは、私たちの全身に存在するカンナビノイド受容体にくっついて作用を発揮します。カンナビノイド受容体のうち、CBDは皮膚などの末梢組織や免疫系の細胞に多く存在するCB2受容体にくっつきやすいといわれています。
このCB2受容体にくっつくことによる作用が、CBDやCBDオイルに様々な臨床的効果が期待されている理由です。てんかんなど臨床応用されている分野はまだまだ少ないですが、今後のさらなる進展が期待されています。
花粉症などのアレルギーがある人はCBDを摂取しても大丈夫?
CBDの原料は植物である麻です。当然ですが、麻も子孫を残すために花粉を生成します。花粉症になる人は、もともと様々なアレルギーを発症しやすい体質であるため、麻に対してもアレルギーを引き起こす可能性があります。
2013年に発表された論文によると、食物アレルギーを持つ21人に対して、麻のアレルギーテストを行ったところ、12人に麻に対するアレルギー反応が見られました。
しかし、CBDやCBDオイルは、主に麻の雌株(種子から抽出するため)から製造されます。花粉を生成するのは雄株なので、CBDやCBDオイルでアレルギーを発症することは非常に稀であるといわれています。
花粉症でマスクとティッシュが手放せない方に!
日本では2〜3割の人が花粉症と言われているほど多くの方が花粉症に悩まされています。
春先や秋咲きになると鼻水が止まらなくなったり目が痒かったりと、生活に支障が出るほどひどい症状の方も少なくないでしょう。
CBDには抗炎症作用やリラックス作用があるため、花粉症の痒みによる炎症や辛い症状からくる睡眠不足などを助けてくれることが期待されています。
また、CBDの副作用は非常に軽微なため、試してみる価値は十分にあるのではないかと思います!
CBDの必要摂取量は個人差が大きく、さらに摂取量によって得られる効果も異なります。
まずは1回5mg程度から少しずつ量を増やし、自分に合ったCBDの量を見つけるとよいでしょう!!