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CBDと高血圧

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高血圧は日本人に最も多い病気の1つで、日本人の3人に1人が高血圧ともいわれています。
ほとんど自覚症状がないため気づかないうちに悪化し、重大な疾患の原因になってしまう危険性もあります。

最近の研究ではCBDが血圧の抑制にも効果があるという報告があがっており、
高血圧の治療にも効果を発揮してくれる可能性があります。

高血圧の基準と危険性とは?

血圧は様々な要因によって変動します。健康であっても激しい痛みや精神的な緊張などにより、血圧が正常値を逸脱することはあります。しかし、一時的な血圧上昇であれば問題はありません。

血圧は動脈が最も収縮した状態の最高血圧値、最も拡張した状態の最低血圧値で表わされます。高血圧と呼ばれる数値は、平常時の最高血圧値が140mmHg以上、最低血圧値が90mmHg以上を指します。

日本人の高血圧症患者の原因は生活習慣によるものがほとんどです。ストレスや喫煙、塩分過多の食事、飲酒、運動不足、肥満、そして遺伝などの要因が組み合わさって引き起されます。

高血圧が持続すると、徐々に動脈の壁が伸縮しなくなり動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、脳出血などの原因となり、重要な臓器への血流の遮断されて障害が残ることや死に至ることもあります。

CBDとはどのようなものか?

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CBDとは

CBD(カンナビジオール)は、ヘンプに含まれる有効成分「カンナビノイドのひとつで、その摂取により癌やてんかん、うつ病など様々な疾患に効果があるとして、世界中で臨床研究がすすめられています。

近年では日本でもCBDの注目度が上昇しており、CBDオイルやべイプ(電子タバコ)、化粧品などの製品が販売されています。

CBDの主な効能は?

CBDの主な効能としては、

・鎮静作用
・鎮痛作用
・抗炎症作用
・抗菌作用
・抗酸化作用

などが挙げられます。

CBDは、人間の心身のあらゆる機能を司る「エンド・カンナビノイド・システム(ECS)」の働きを正常化するとされ、近年の研究では

・アルコール依存症
・薬物依存症
・子宮頸がん
・子宮内膜症
・高血圧
・セリアック病
・糖尿病
・歯周病
・てんかん
・統合失調症
・多発性硬化症

など数多くの疾患に効果があるとされています。

CBDの安全性

CBDに対してまだまだ危険なイメージをもつ方も少なくありませんがCBDにはいわゆる「ハイになる」ような精神作用はなく、日本でも合法とされている成分です。

また、WHO(世界保健機関)による「カンナビジオール(CBD)事前報告書」においても、CBDには大きな副作用や依存性はないといわれており、安心して取り入れることができます。

CBDが高血圧にもたらす効果とは?

体内の炎症を抑える

年齢を重ねていくと、不摂生やストレス、食生活の乱れ、肥満などが積み重なると、体内で「慢性炎症」が進行してしまいます。

この「慢性炎症」は、進行すると高血圧だけでなく動脈硬化や認知症など、疾患の原因となってしまいます。

CBDにはこうした炎症を鎮めるのにも効果的であるとされており、高血圧を防ぐのにも効果が期待されています。

血管を拡張する

CBDには血管を弛緩・拡張する作用があることもわかってきています。

血流を良くし、血圧を正常する働きが期待できそうです。

ストレスを緩和する

緊張やストレスは、高血圧の原因となることがわかっており、普段は正常な人も何らかのストレスがかかることで急激に血圧が上がってしまう場合もあります。

CBDは、「ストレスホルモン」と呼ばれる「コンチゾール」の分泌を妨害する作用があることが研究で報告されており、ストレスの緩和に効果的であると考えられています。

また、CBDの鎮静作用はイライラ感を鎮めたり、リラックスさせたりする効果があります。

日々ストレスを感じることが多い方はCBDによる効果を実感できるかもしれません。

睡眠の質を上げる

十分な睡眠時間が取れていない場合や、睡眠の質が低下している場合、高血圧になる確率が高いことがわかっています。

CBDは、自律神経を整え、心身をリラックスさせることで、入眠を促進したり、睡眠の質を上げたりする効果があります。

肥満の解消

CBDは、肥満の解消や糖尿病の予防にも効果がある可能性が研究から示されています。

肥満である人は、正常な体重の人と比べ、約2~3倍高血圧にかかるといわれています。

肥満の解消には生活習慣を整えることが第一ですが、そのサポートとしてCBDを取り入れるのも良いですね。

CBDオイルで血圧を下げることは可能なのか

cbdの選び方

具体例

血圧を下げる要因は一つではなく、いくつもの作用が関連していると考えられています。

過去にはマウスおよび人を対象に、CBDやCBDオイルの摂取と血圧の変動はいくつも研究されています。

2009年に行われた研究では、ストレスを与えられたことにより血圧および心拍数が上昇したマウスにCBDを注射したところ、血圧と心拍数ともに数値が安定しました。

また2017年には健康な成人グループを対象に、様々な精神的・身体的ストレスを与え、CBDもしくはプラセボ(偽薬)を摂取した後の血圧変動を観察しました。

その結果、CBDを与えられたグループの血圧はプラセボのグループと比較して明らかな減少が観察されました。

他には、2019年に健康な男性のグループを対象に、人前で演説を行うことに不安や緊張が強い状態でCBDオイルを摂取させて血圧と脈拍の変化が観察されました。

CBDを摂取後に緊張感が軽減し、血圧や脈拍が下がったという報告がなされました。

これ以外にも、いくつも研究は行われていますが、現段階ではストレスを感じる状況において血圧が上昇した場合、CBDやCBDオイルを摂取することは効果的であると結論づけられています。

一方で、精神的に安定した状態や身体的ストレスなどがない状態での血圧が低下した例もありますが、エビデンスは少ないようです。

また、すでに慢性的な高血圧症を患っている方の血圧コントロールに有効であるかは分かっていません。しかし、ストレスを軽減することは、高血圧のリスクを減らし動脈硬化を予防することにおいて非常に重要です。

CBDやCBDオイルは血圧を低下させる可能性がありますが、高血圧の改善には生活習慣の見直しを同時に行うことが大切です。塩分や油分が多い食事や飲酒量に注意し、日常的に運動する習慣を持つようにしてください。

また、しっかりと質の良い睡眠を確保し、ストレスを溜めないことも重要です。

CBDオイルを摂取する際の注意点

CBDは医薬品のような危険な副作用は少なく、副作用症状の出る頻度も低いとされていますが、副作用の症状がでないようにするためにも摂取量や摂取するタイミングは注意を払う必要があります。

具体的には、過剰な摂取・空腹時の摂取は避けることが重要です。

CBDはほとんど健康被害はないとされていますが、過度に摂取しすぎると肝臓の機能低下を招く可能性もあります。目安摂取量は必ず守るようにしてください。

血圧を下げるために個人の判断で大量に摂取することはおすすめしません。高血圧の治療は必ず医師に相談するようにしましょう。

他に注意した方が良いことは、CBDは多くの薬剤との相互作用がある点です。

特に高血圧を含め心臓や血管に作用する薬を内服している場合は注意する必要があります。すでに内服薬がある場合は医師に相談してから、CBDオイルなどのCBD製品の摂取を開始するようにしてください。

CBDの適切な摂取量

CBDやCBDオイルの適切な摂取量は体格や肝臓の代謝機能などによって個人差があります。

初めて摂取する場合は、一日に10〜15mgを目安に開始するといいでしょう。

効果の感じ方

効果の感じ方は人によって違います。すぐに眠気やリラックスする感覚に気づくこともありますが、数日から数週間後に睡眠が改善されていたり、イライラする時間が減ったりするなどの変化に気づくこともあります。

一定期間一日に10〜15mgのCBDの摂取を続けても効果をあまり感じない場合は、少しずつ摂取量を増加してください。

しかし、摂取量を増加すると副作用が現れる可能性も高くなりますので注意が必要です。異変を感じる場合はすぐに医師に相談するようにしてください。

そして一日の摂取量が10〜15mgでも効果が強いと感じる方もいます。強い眠気やふらつきを感じる場合などは、摂取量を減らして様子を見ることをお勧めします。

生活リズムの乱れや精神的ストレスを抱えることの多い昨今、さまざまな作用が期待されているCBDオイルで心身ともに整えたいと感じていませんか。

最後に

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