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世界の医師によるCBD への期待

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世界では大麻草の医薬品としての認可が進むと共に、嗜好品としての規制も緩やかになっている傾向にあります。その一方で、日本では医療用大麻の使用は現在まで一切認可されていないだけでなく、合法的に使えるCBDなどのカンナビノイド製品についても健康食品としての販売にとどまり医薬品や処方薬としての活用はなされていません。

そんな日本では大麻やCBDについて医師や芸能人など発信力のある人が積極的に考えを公表するケースは少なく、危ないもの・危険なものという意識が強く根付いています。
しかし、世界では多くの医師がCBDについての独自の見解を述べたりメディアや書籍を通して積極的に発信しているケースが多く見られます。

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David Allen医師は元心臓外科医であり、国際カンナビノイド研究協会(ICRS)のメンバーです。数多くのメディアでCBDおよび大麻についての肯定的な意見を発信していることで世界的にも有名で、エンドカンナビノイド系の重要性やCBDによる健康強化を強く訴えています。

CBDは、幅広い様々な痛みと戦うことができる抗炎症薬であるとデビッド・アレン医師は語ります。麻に含まれる様々な成分の中でも、カンナビジオール(CBD)は身体の免疫力を上げるために非常に有効的とされるエビデンスが多い点がポイントのようです。また、エンドカンナビノイドシステムの重要性についてももっと認知が広がるべきだとし、CBDはエンドカンナビノイドシステムの働きをサポートすることによって、様々な疾患に効果をもたらすことも併せて多くの人が知っておくべきだと話しています。
自身も身体の免疫強化性のため近年CBDを気に入って使っているとし、安全性は自分が一番よく分かっていると語ります。
又、医療用の大麻を喫煙摂取することは、煙による呼吸器官への刺激を引き起こす可能性が問題視され病気時にあまり積極的に使用するべきではないとする一方で、CBDオイルなどはリスクなく摂取できる治療に最適な形態であると称賛しています。

アメリカの医師であり、Mayo Clinic Complementaryの理事長でもあるBrent Bauer医師は、1人の医師として急成長するCBD市場について積極的に意見発信をしています。テレビ番組などでは、大手CBDメーカーの重役と対談をしており、良いところは認めたうえでこれからの問題点を分かりやすく丁寧に解説している様子は、世界中の大麻関連の支持者から高く評価されています。

CBDは、吐き気・不安感・癌の進行・関節炎・アルツハイマー病の治療に高い効果を発揮するエビデンスは非常に多いと語っています。抗炎症薬としての効果はしっかりと確認できると認めており、CBDオイルが慢性疼痛やオピオイド中毒などの状態を治療する可能性があると話します。
しかし、これらのエビデンスにはまだまだ研究の余地が残されているという意見を持っており、「あなたを助けるのに十分な強さがあるなら、あなたを傷つけるほど強いはず」と語り奇跡の薬かのように持ち上げられている現在の状況をあまりよくは思っていないようです。
安全性や有効性を示すデータは山積しているものの、その多くがアイソレートCBDによるものであることを問題の一つに挙げています。麻の植物に見られる様々な化合物を含む「フルスペクトル」CBDオイルに関する研究は行われていないことを例にあげ、カンナビノイド同士の相乗効果については研究が不十分であると語っています。
より多くの人に大麻草やCBDの適正な治療を提供するためにも、より厳格な安全性試験を行い、研究を重ねていくことが必要だとしています。

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国際カンナビノイド研究協会やカンナビノイド医薬品の国際協会の会長を務めたこともある、臨床神経科医のEthan Russo医師は、50以上の医療関係の書籍を手掛けており、CBDや医療大麻についても度々触れられています。
大麻の歴史的使用と現代の薬理学的メカニズム、片頭痛および慢性疼痛の植物薬品治療、ハーブシナジーおよび植物カンナビノイドなど、様々な興味深い研究を行うことなどから世界的に注目されています。医師や研究者を対象に講演を行うために来日したこともあります。
来日の際には日本の大麻取締法についても意見を述べており、1961年に第二次世界大戦後、国際連合および世界保健機関によって締結された条約である「単一麻薬協定」を完全に時代遅れであるとし、「日本の大麻取締法はそれを根拠にしているため内容が現代の大麻の認識にそぐわない。法律を変えるべき時期に来ていると思う。」と語っています。

Ethan Russo医師は、CBDが精神に対して全く作用しないという言い方は正確ではないと述べています。THCのように「酩酊作用」はないものの、違う形で精神に作用を与えることができる物質だと発言しています。
また摂取するべき用量については、一般的な薬剤のように年齢や体格・性別といった条件で決められるものではなく一人一人に合わせた量の見極めが重要であるといいます。CBDに対する反応は人それぞれ個人差がありますので、「どういった症状をどのくらい抑えたいか」という点に加えて「自分の身体が反応するCBDの量はどのくらいなのか」を自分で試していく必要があると述べています。

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ドイツの医師であり作家でもあるFranjo Grotenhermen医師は、薬として大麻の使用の科学的および医学的支持者としてドイツ国内で非常に有名です。国際カンナビノイド医薬品協会(IACM)のマネージングディレクターであり、ドイツ語セクションワーキンググループカンナビス医学(ACM)の共同創設者兼会長を務めています。また、業界団体大麻産業の科学諮問委員会のメンバーとしても活動する、ドイツを代表する大麻推奨派の医師です。

彼は書籍の中で、ロンドン大学の精神薬理学的クリニックで行われた試験について触れ、CBDが心的外傷後ストレス症候群(PTSD)の治療に有用である可能性があると語ります。又、この試験では1日あたり1500mgのCBDを摂取していることについても注目し、別のケルン大学が行った試験では抗精神病効果も800mgの摂取によりで示されたことなどからも、CBDを高用量で摂取した場合にも安全性が認められると結論付けています。

CBDや大麻について多くの書籍を手掛けているアメリカの医師であるMichele N. Ross氏は、女性ならではの切り口からCBDや大麻の有効性について独自の意見を発信しています。植物支援療法研究所の創設者として代替医療の力について世界中の患者や医療従事者を教育してきた彼女は、「危険な化学薬品や高価な化粧品を使用せずに、天然CBDオイルがにきびやしわを減らし、髪を強化することから口臭をなくすまで様々な悩みを改善する」とし、「CBDオイルが提供できる利点に制限はありません!」と強く言いきっています。

CBDオイルは心を落ち着かせ、ストレスや不安・痛みの軽減などすぐに感じられる利点を数多く持つと高く評価しています。書籍の中ではこれらのエビデンスについてもしっかりと語られており、CBDはもっと高く評価されるべきだと述べています。

世界の医師は、CBDが効果を発揮する治療の幅広さとCBDの安全性の高さを高く評価していることがわかります。今回ご紹介した医師の皆様の発信や様々な研究データがきっかけとなり、少しずつ世界が大麻及びCBDの有効性を公的に認知しはじめています。

2016年3月に米AP通信が行った世論調査では、米国民の61%が大麻の合法化に賛成しています。そのほとんどが、医療大麻に限る、または個人の所有量に規制を定めるという条件付きで合法化すべきとしています。

米国では大麻に対する期待はとても大きいです。そして今後、さらに合法化が進み、「医療大麻」が世界的にその存在感を高めることは間違い無いでしょう。

日本においても、これからの政府の動向に期待が高まります。

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